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信頼を勝ち取る

國井です。

 

【高知キャンプ18/32日目】カマタマーレ讃岐とのトレーニングゲームで、勝利という結果をものにすることができました。試合会場は、日々トップチームが練習で利用している春野総合運動公園競技場。温かく迎え入れてくださる皆さんに感謝の気持ちを持ちながら業務にあたっている毎日で、ホームのような状態を感じていますが、今日は違っていました。施設や運営がということではなく、スタンドにいらっしゃったサポーター235人(國井調べ)のほとんどが讃岐サポーターの皆さんだったようで、新潟の好プレーよりも讃岐が攻めあがるシーンのほうに、歓声の大きさを感じました。

 

アウェイのような雰囲気で迎えたキックオフ。本来、事前に散水をしてボールのすべりをよくしてから臨もうとしていましたが、残念なことに機械が故障。しかし、選手たちはこれまで叩き込まれたボールをつなぐ姿勢を貫きました。自陣深くに選手をそろえて、守備の網を張る讃岐。カウンターに持ち込みたい新潟の選手たちですが、慌てずにボールを左右に振って、相手のほころびを狙っていこうとしています。

 

讃岐もボールをつなぐ意識が強く、新潟の守備対応の時間も多く、選手たちのフラストレーションを感じることもありました。焦れずに対応を続けてきたとき、相手の一瞬のすきを逃さずカウンターをしかける新潟。戸嶋選手が右サイドに抜け出してクロスを送ると、レオナルド選手がまたしても得点を奪いました。

 

勢いだけでなはない試合展開。加藤選手のフリーキックをしっかりと頭で合わせた柳選手。トレーニングゲーム初ゴールでしたが、試合後に嬉しさを押し殺そうとする表情が、また愛らしく、取材対応の依頼をすると「ありがとうございます」という、謙虚さも相変わらずです。柳選手はご存じのとおり、選手たちにいじられる方のキャラクター。いいやすい心の広さから毎日のように「柳!こっちこっち!」と、田中選手や小川選手に叱責されています。

 

努力家の柳選手だからこそ、今日の試合で怒られながらもプレーを続けられたはず。ゴールの場面も「ファーは身長が低かったから」と、加藤選手のボールを信じて、迫力いっぱいに飛び込んでいました。本職の守備においても「トレーニングから意識している距離感、ボール保持者を起点にした立ち位置」をうまくプレーであらわせたと手ごたえを握り締めます。

 

90分間プレーした選手のひとりですが「まだまだチームメイト、スタッフへのアピールであったり、信頼の獲得には至っていない」と緩みはありません。センターバックの選手層もずいぶん厚みをましているなか、柳選手が開幕戦のピッチを踏むことはできるのか、注目していきましょう。