ゆりかご
國井です。
今日はクラブハウスで10時からトレーニングを実施。昨日までの二日間のメニューで体のキレは整い、公式戦を強く意識した内容に取り組んでいました。「ある程度、守備の安定に手ごたえがある」と、片渕監督が語るように、ハーフコートほどのサイズで行なったゲーム形式では、連動した動きでボールを奪いにいくダイナミックさが随所で見られました。また、ボールを奪えば選手たちは切り替えのすばやさを発揮。ドリブルをする選手をフォローするために走る選手、2手、3手先をイメージしてスペースへスプリントしていく選手など、攻撃の鋭さも磨かれている様子でした。
開幕の相手となる京都は「昨年とは違う雰囲気という情報が入っている」と、片渕監督は話していました。「相手のストロングをつぶしながら、自分たちのストロングを出す」と、相手の情報に耳を傾けながらも「キャンプ中にあらわれた課題の改善を続けている」ことが、現在のチームの自信の源になっています。加藤キャプテンも「キャンプの疲労は取れて、ここまで順調に来ている。京都の対策をしつつ、その中で自分たちの良さをどのように発揮するかを練り上げている」と、開幕戦の勝利を見据えていました。
シルビーニョ選手は「100%に近い状態」と、自身のコンディションが整っていることに笑顔を見せています。愛する家族と会いたい気持ちは強いはずですが、産まれたばかりの次女を鑑みて、今は新潟で一人暮らしのシルビーニョ選手。今日の気温は低く、耳あて付きのキャップをかぶっていたシルビーニョ選手ですが、実はキャップやニット帽などの帽子を愛用しています。自宅を訪ねた岩打くんは「ものすごくたくさんの帽子があるんです」と、驚いていました。岩打くんによると、シルビーニョ選手は、風貌とは異なりとても穏やかで真面目な性格だそう。
確かに、取材を受けていても白い歯を見せながら、丁寧に話しているシーンをよく見ます。プレー面でも片渕監督の求めるハードワークを表現しようと、倒れても何度も立ち上がり、ボールを追いかけている姿は日常的。力強く真面目な性格は、きっと新潟の大きな力になることでしょう。自身の目標についても「チームが目標とするJ1昇格を果たすことが自分の目標である」と、チームファーストの姿勢を貫くシルビーニョ選手。トレーニングマッチを何度か経験し、日本のプレースピードにもしっかり順応しています。
ひとつ、個人的な目標をあげるなら、チームメイトといわゆる「ゆりかごダンスがしたい」と、次女の誕生を開幕戦で祝いたいそうです。照れ笑いを浮かべつつ、目の奥では闘争心が燃えています。あと2日間のトレーニングで、チームと自身の成長を、シルビーニョ選手は誓っています。