良くなれ。良くなれ
「意外と大丈夫でした」。天皇杯2回戦・北九州戦から一夜明けたクラブハウスで仕事をしていた私は、いつもと変わらずに飄々とそう話す長倉幹樹選手に驚かされてしまいました。延長プラスPK戦の末に勝利を掴んだ北九州戦で、長倉選手は延長戦開始とともに負傷交代。90分終了間際に相手選手と接触し交代を余儀なくされた、あのシーンを目の当たりにしていた私は「長倉幹樹選手の負傷について」のリリース準備をする覚悟でクラブハウスに出勤していました。「あれだけ強く当たったのに軽くすみました」と、右足首の捻挫だけですんだことに安堵していた長倉選手。ただ、後から映像を見返して「あれでよく捻挫ですんだな」と、自身も驚いていたほど、負傷した瞬間は激しい衝撃を受け、右足に激痛が走りました。