CONTENTS

7月9日(水)トレーニング終了後の報道対応の要旨

NEW

7月9日(水)のトレーニング終了後に、クラブとトップチームの現状について、常務取締役の栗原康祐と強化本部長の寺川能人が、取材にお越しいただいた報道関係者の皆様を対象にお話しさせていただきました。談話の内容について、詳細を知りたいとのご意見を頂戴いたしましたので、要旨を掲載いたします。

 

 

栗原常務取締役のコメント

 

常日頃、ご取材いただき、ありがとうございます。

 

夏の移籍市場が開き、選手たちが移籍したことで、サポーターの皆様をはじめ、関係者の皆様も不安に思われる方が多いと思い、少しお話しするお時間をいただきました。

 

我々としては、寺川強化部長と一心同体でやっているので、いま動いてもらっていることは十分に理解していますし、チームとクラブに乖離があるとは認識していません。ただ、(選手が離れる情報が先行している)我々の発信により、ご心配されているのではないかと、私が勝手に考えたので、こういった場を設けさせてもらいました。

 

あとは、今がんばっている選手やスタッフのことを見ていただきたいです。チームが、なんとか打開するために、本当に頑張ってやってくれています。選手やスタッフ、もちろんフロントスタッフも一緒だと思います。

 

我々の発信にともなう報道に対して、SNSなどでの反応があります。サポーターの皆様などからご指摘を受けることで、彼ら自身も動揺していると思うので、皆さんからのご質問にお答えすることで、ご説明させていただきたいと思います。

 

 

質疑応答

 

質問: 立て続けに選手がクラブを離れているが、クラブとしては同じくらいの人数を確保したいという考えがありますか?

 

栗原: この人数だからいい、という話ではないと思います。何名が離れたので、何名を獲得すると枠を設けているわけではありません。事実として、移籍で出た選手がいます。質の高いトレーニングを積んで、試合に勝つということが最後には求められますので、そこに対して必要な手を打っていきます。

 

 

質問: 動いているということですが、順位が下位にいるために、なかなか選手が来てくれないという状況があるのでしょうか?

 

栗原: 私も専門家ではありませんので、そこに関しては強化部長と強化スタッフにお任せしていて、その情報を聞いているところではあります。順位の部分というよりも、そのクラブの戦いやチームの戦い、そこでその選手が入ることによって、何か変化を加えられるのか、自分の力が発揮できるのかがポイントになると思っています。我々としては、しっかり熱意をお伝えし、新潟に来てくれる選手にとってもいい形になればと思っています。

 

 

質問: 交渉ごとなので、難しいと思いますが、どういうタイプの選手をイメージしているのでしょうか。

 

寺川: 攻撃的、守備的、複数の選手を探しています。移籍した選手と同じポジションも含めて、全体的に薄いポジションが中心です。

 

 

質問: 夏の移籍期間にこれだけの人数が動くというのは、今まであまりなかったと思いますが、どのように受け止めていますか?

 

寺川: 栗原さんと同じような話になりますが、現在の立ち位置を含め、皆さんが不安に思うところを感じています。私自身が強化部長になって、監督の交代も含めて、これだけ人が動くという経験ははじめてです。選手たちにも同じ話をしましたけれど、もちろん、いまの状況に満足しているわけではありませんし、このままでいいとは思っていません。

 

この期間中に、少しでもチームがパワーアップするようにするという話を、今日の朝、選手たちには伝えました。まず、いま所属している選手たち、特に機会が少なかった選手には、新たなチャンスがあることへの奮起を期待したいです。選手の数が減っていますので、パワーアップしなくてはいけないという点では、もちろん、補強を含めて、いま動いている状況です。

 

この期間で、順位も含めて、クラブとして少しでもパワーアップできるようにしています。クラブも今のチーム状況に対して、すごく力を注いでくれています。強化だけ、クラブだけということではなくて、クラブ全体でこの苦しい難局を乗り越えよう、という気持ちはひとつだと思っています。

 

栗原: 今年は特別にシーズン中に2回ウィンドーが開いたことで、他のクラブさんも含めて活発になっていると思います。そのなかで、いまのチーム状況、あるいは自分の立ち位置を考えながら、移籍を決断をする選手もいると思います。我々は、そこに対しては、必要な選手であると、しっかりとコミュニケーションを取れればと思っています。

 

 

質問: まだ、ウィンドーは開いていて、今日は太田選手の動きがありましたが、まだこれからもこういったチームを離れる動きはあるのでしょうか?

 

寺川: これからどういう動きが出てくるのか、相手次第でもあるので、予測することは難しいと思います。その時の状況に応じて対応していくとしか言えないのですが、しっかりとカバーしていきます。

 

 

質問: 失点がリーグ最多であり、チームとしては攻撃的なスタイルを掲げている。どういったところに着目して補強していきますか?

 

寺川: 入江監督も言っていましたが、失点の部分に関しては、戦術以前の基本的な部分も多いと思います。それは、戦術的なことではなくて、個人的なところも絡んでいます。まず、しっかりと戦えないと失点は防げない。スーパーゴールを入れられるのは、仕方がないですけれど。そういうところを、しっかりと徹底させる。それは、監督も取り組んでいて、強く言いながらトレーニングをやってくれています。選手たちの意識も大事な部分ですし、そこに加えてチームとしての守り方がある。この両方が必要です。

 

攻撃に関しては、もっとゴール前に入っていくこと。ペナルティエリアの中に入っていくこと。相手の嫌なことをするというのが、一番大事な部分だと思います。ゴールに向かう、向かうことができる選手というのを、選択肢に加えています。

 

 

質問: そういうことができる選手の獲得を目指していくということでしょうか?

 

寺川: 基本的には、それができると私が思った選手を呼んできています。本来、いま言ったことができる選手だと思います。それをしっかりと発揮してほしい。新しく加わる選手たちについても、それができない選手を獲得するつもりはありません。

 

 

質問: クラブとして、予算面でのバックアップもしていきますか?

 

栗原: 入江監督の就任会見でも、中野社長からお話をしましたが、この難局をしっかりクラブ全体で打開していく部分に関しては、予算で制限することを考えていません。強化側からのリクエストに対しては、しっかり応えていくのが当然のことだと思っています。

 

強化面の資金という話以外に、クラブとしてできることはたくさんあると思います。例えば、練習環境の部分だったり、あるいはサポーターの皆さんに試合会場で応援をしていただくことが、やっぱり選手にとってはすごく大きな力になります。我々は、その力で今まで戦い抜いてきたと思っていますから。あとは、アウェーに行っていただいている方々に対する感謝であったりとか。そういう部分に関しても、しっかり取り組んでいかないといけないと思っています。

 

 

質問: 来年が30周年という節目だったり、シーズン移行という問題もある中で、いつもの夏とはまた違う力のかけ方になっていますか?

 

栗原: 毎年、同じシーズンはありませんが、今年は、本当に難しい戦いをしている点で、特別だと思っています。やはり、そういう状況をクラブとして、新潟一丸で支えていくんだというところに関して、フロントスタッフは団結していると思います。シーズン移行や周年の話はありますが、やはり今、クラブとして優先順位を上げて考えていくのは、このチームの状況を、どういう風に空気を変えられるのか。そこに対して全力を尽くすべきだと思っています。それは、チームだけに任せるのではなくて、クラブ一丸となって、やっていきたいと思っています。

 

 

質問: 昔とはメディアの状況も変わっていて、SNSなどを含めて、クラブとして対応が難しくなっているのではないでしょうか?

 

栗原: はい。選手スタッフや広報などフロントスタッフに対して、いわれもないようなご指摘を受ける部分に関しては、クラブとしては非常に憂慮しています。選手、スタッフを守らないといけないと思いますので、そういう根拠のないご指摘に関しては、しっかりと対応していこうと思っています。ご批判やお叱りから逃げるということではありません。その意味においては、やはり現場に来ていただいているメディアの皆さんの力が、本当に大事だと思います。

 

日々の選手、チームスタッフの声や考えを、発信していただいたり。クラブとしても、そういったところを伝えたりすることで、新潟の皆さんに喜びや感動を与えるのが、我々の務めだと思っています。ヘイトのようなものをためることが、我々の務めではないと思っていますので、全力で取り組んでいきたいと思います。

 

 

質問: 本間勲さんがコーチになったことで、新人のスカウトには影響がないのでしょうか?

 

寺川: 僕も経験がありますし、強化部のスタッフもスカウトの経験が長いので、今季いっぱいは、うまく引き継ぎながらやっていきます。

 

 

質問: 8月20日まで移籍ウィンドーが開いていますが、いまこの時点で選手加入の話が動いているものはありますか?

 

寺川: 現状、もちろん探りながら、合う選手、いい選手がいれば、加入させたいなと。歯切れが悪くて申し訳ないのですが、交渉ごとなので。あまり多くはお話しできません。記者の皆さんもご存じだと思いますが。自分たちも積極的に動いています。今までも、そういう動きを否定しているつもりはありませんでした。チーム状況によって動いています。

 

怪我人もここにきて出ている状況を踏まえて、順位も含めて、去年とは違う、今までにない動きをしなければならないと思います。

 

 

質問: 新加入選手は、いつ頃までにと考えていますか。

 

寺川: 1日でも早く決めたいと思っています。相手があっての話なので「いつ」というのは分かりません。移籍するのは、本当に簡単なことではないので、今いる選手たちに馴染めるように、そういう意味でも1日でも早くと思っています。

 

 

質問: シーズン中に、期限付き移籍などではなく、中心選手が移籍をしていることについて、どのように受け止めていますか?

 

寺川: 他のクラブから評価される選手が多くなってきたというのが、一番の印象です。その一方で、彼らは我々の戦力ですから、やっぱり抜かれるのは痛いですし、残念です。ただ、最終的には選手の判断が大事だと思います。契約に含まれている条件も含めて、自分たちはクラブとして慰留していますけれど、最終的には選手のサッカー人生ですから、そこを最後に決めるのは選手だと思います。

 

栗原: 選手の判断もありますので、我々が放出しているような表現になると、誤解を生む恐れがあると思っています。我々にとって非常に大事な選手です。その選手たちと一緒にシーズンを戦い抜きたいのが、基本的に我々の姿勢だとお伝えしたいです。

 

 

質問: シーズン途中で4名の移籍は、非常に多い数だと思います。どうとらえていますか?

 

栗原: これまでのシーズンがどうであったか、カウントしてはいませんが、確かに多いと思います。先ほど言った移籍ウィンドーの話に加えて、ともすると、来年以降のシーズン移行の話も絡んでいるのかもしれません。

 

繰り返しになりますが、今の選手たち、これからご縁があって一緒にやらせてもらう選手たちと、ファミリーとしてしっかりと一丸となってやっていきたいと思います。

 

 

質問: 今日の練習前に選手たちに向かって話をしたと聞きましたが、その時の選手の反応というか、リアクションはどうでしたか?

 

寺川: 選手が挨拶した後だったので、そこまで大きな反応というものは感じませんでした。ただ、選手も思うところがあるはずですし。クラブとしては、このままでいいと思っていないと伝えたいと思っていました。

 

 

質問: 奮起したいと、先ほどおっしゃっていました。実際、今の順位と夏以降の戦い、結果にこだわらなきゃいけないというなかで「今のままだと厳しい」という捉え方なのか、それとも「十分戦える」と、ある程度計算しているのか、どちらでしょうか?

 

寺川: 正直、両方あります。今のまま突き進んで、自分たちのやり方を貫いていく部分。それでも、やはり勝てていないことは、順位に現れています。両方ありますが、今のままではいけないという思いの方が強いです。それは、何かをすごく変えるのではなく、先ほど言ったような基本的な部分だと思っています。

 

これから劇的に変わると思っていませんし、新しい選手が来て劇的に変わるならそれが一番いいんですけれど、それほど簡単なものではないと思います。そこ(新加入選手)だけにフォーカスするのではなくて、今いる選手が、個人個人がやれることをしっかりやる。それがまとまったときに大きなパワーになると思います。そこは期待したいですし、奮起してもらいたいです。

 

 

質問: 新潟のスタイルがあって、シーズン中の加入ですぐに馴染むのは、大変だと思います。ですが、待ってはいられない。その人選の難しさは感じていますか?

 

寺川: 今までも、入ってきやすいというか、いけるような選手を選んでるつもりではいます。長くやってきた呼吸みたいなものもあるので、その中に入っていくのは大変ですが、入ってきた選手がなじむように努力しないといけません。そこは、スタッフも含めて促していきます。

 

 

質問: 加入する選手には、すぐに試合に出て活躍することを求めていきますか?

 

寺川: もちろん、そのつもりで来てもらいたいです。我々も、そういう結果を求めないといけない状況にあると思います。

 

 

質問: 話せたらでいいのですが、具体的な強化費は決めていますか?

 

栗原: ありません。何パーセント上げるから、その数字の中でやってください、ということもありません。それは、前回(入江監督就任会見)中野社長も発言させてもらったと思います。

 

今の新潟の状況を変えてくれる選手で、他の選手たちの力も引き出してくれるんだと、強化が自信を持って推してくれる選手であれば、それを我々の方として、(費用が)高いからちょっと…ということではありません。

 

あとは、繰り返しにはなりますが、補強だけではなくて、環境だったりとか、様々な部分でチームをサポートしたい。新しい選手のことばかりに、どうしても目が行きがちになってしまうのですが、頑張ってくれている選手たち、スタッフたちのことを見てあげたいと、すごく感じています。彼らへのサポートを、どういうふうにクラブとしてできるのかを、我々としては考えたいと思っています。

続きを読む