【アイノモト vol.61】本間 勲
モバアルZの定期コラム「アイノモト」は、2020年からモバゼーにたびたびコラムを寄稿していただいた野本桂子さんによるテキストコンテンツ。
今季はクラブオフィシャルライターとしてチームの今を届けてくれます。
10年以上、ほぼ毎回のトップチーム活動に取材へお越しになり、チームの紆余曲折を見守ってきた野本さんが注ぐチームへの愛情、記者としての独自の目線、愛とEYEで綴る「アイノモト」をご覧ください。
「選手は、僕らを見ている。選手以上に戦っている姿を見せなきゃいけない」
――6月23日、強化部スカウトからコーチへの就任が発表されました。強化部としては今年のチームをどんなふうに見ていたんでしょうか。
「去年のチームを見ていて、足りない部分は間違いなくあったと思います。だからこそ、なかなか勝てずに苦しい試合が続いて、最後の最後で残留が決まったので、何かを少し変えなければいけない。やはり前に行く力が、少し足りなくなってきていたのかなと。それは前々監督のアルベルトの時も、ボールは持っているけれど、前へのアクション、ゴールに向かっていくプレーが少なくなっていたところで、リキさん(松橋力蔵前監督)に変わって。リキさんがそこを求めるようになって結果が出て、J1に戻れたんですけど、そこからまた少し、前へのパワーが少なくなってきたんじゃないかなと感じていました。相手からしたらそんなに嫌がっていないような試合が多くなっていたのかなと。
だから相手が嫌がる背後を狙っていく、ゴールに向かっていく。そうすると、相手もまずそこを消そうするから、プレッシャーに出てこられなくなって、自分たちがよりボ